高麗人参の特長である、栄養成分サポニンとは

高麗人参は有効成分のサポニンを含み、その特徴的な根っこはまるで人のような形をしています。高麗人参は栽培期間が非常に長く、最長6年もの歳月をかけ生長します。
加えて一度収穫すると、その土地では10年先まで草1本生えないと言われます。高麗人参はそれほど土壌からその根にたっぷりと栄養分を吸い上げ蓄えているのです。

今回は、その高麗人参の栄養成分について４つの項目に渡り解説します。
なぜ高麗人参が現代に至るまで、多くの国や人に愛されてきたのかを紐解きます。

・幅広い効果を持つ高麗人参の成分サポニン
・有効成分の絶妙な配合バランス
・高麗人参はサポニン以外にも豊富な栄養成分がぎっしり
・高麗人参と他の人参、サポニンの違いとは

幅広い効果を持つ高麗人参の成分「サポニン」

高麗人参の有効成分であるサポニンは、実は1種類ではありません。
サポニンというのは総称で、高麗人参特有のサポニンはジンセノサイドと呼ばれます。
その数なんと、約40種類。
しかも、その効果はジンセンノサイド単独で一つひとつ違うというから驚きです。

具体的な一例としては、コレステロールや中性脂肪を抑えたり、新陳代謝や血行を促す効果、脳の機能を活性化させる効果など、その効果は様々です。
すなわち、高麗人参にはジンセンノサイドの数だけ、幅広い健康効果があるといえるのです。

有効成分の絶妙な配合バランス

高麗人参に含まれるジンセノサイドは約40種類もあるとお伝えしました。
高麗人参のジンセノサイドには大きく分けて2つ、「神経を落ち着かせるもの」と「興奮させるもの」が存在します。

つまり、同じジンセンノサイドの仲間でも正反対の作用を持っているのです。
優れた健康効果を発揮するには、このジンセンノサイドの微妙なバランスが、とても重要だといわれています。
高麗人参はこれら正反対の作用を持つジンセンノサイドを絶妙なバランスで含んでおり、疲労回復やストレスへの抵抗力アップ、冷え性、食欲改善などの健康効果を発揮しています。

高麗人参にはサポニン以外にも豊富な栄養素がぎっしり

高麗人参が含んでいる栄養素はサポニンだけではありません。
脳の栄養源ブドウ糖を始め、ビタミンＢ群、マグネシウム、カリウム、鉄分などのミネラル、たんぱく質やアミノ酸などが豊富に含まれています。
これらの栄養素は髪の毛、肌、内臓、筋肉などの元になり、人のカラダを構成するうえで欠かせないものです。

高麗人参はサポニン以外にも豊富な栄養素を含んでいるからこそ、古くから健康食や美容食として愛されてきたのも納得です。

高麗人参と他の人参、サポニンの違いとは

「薬用人参」とひと口に言っても、高麗人参、田七人参、筑節人参、ベトナム人参など、いくつかの種類があることをご存じでしょうか。
これらは同じウコギ科の人参ですが、その種類により含まれているサポニンには違いがあります。そのため薬用人参によって効果は変わり、多様な健康効果を生み出す所以（ゆえん）となっているのです。

また、高麗人参は栽培年数が短い1～2年のものより、6年根の方がサポニンを多く含みます。高麗人参の健康効果は、サポニンの配合バランス、そして生育年数による含有量によっても、大きく左右されるとてもデリケートなものなのです。
だからこそ、6年根は希少価値が高く、古くから高級品として扱われてきました。

まとめ

ここまで、高麗人参の成分について４つの項目に渡ってご紹介しました。
・高麗人参には40種類ものサポニンが含まれている
・高麗人参は正反対の作用を持つサポニンがバランス良く配合
・高麗人参はサポニン以外にも豊富な栄養素がたっぷり
・高麗人参は他の薬用人参とも違う独自の健康効果を持つ

このように高麗人参はサポニンを始め豊富な栄養素を含み、他のどの植物とも違う唯一無二の健康効果をもつ生薬です。高麗人参のたくさんの健康効果を味方につけて、日々の暮らしを活き活きとしたものにしましょう。